お金の不安は、数字の「構造」が見えると落ち着きます。
家計の数字は、ある程度把握している。収入も、支出も、貯金額も分かっている。
それでも、こう感じることはありませんか。
- このままで本当に大丈夫なのか
- 何か決断するときの基準が分からない
- 不安はあるが、理由を説明できない
その原因は、数字を「点」で見ていて、「構造」で見ていないことにあります。
そこで役に立つのが、財務3表の考え方です。
財務3表とは何か(家計に置き換える)
財務3表は、もともと会社の状態を整理するための道具です。
- PL(損益計算書)
- BS(貸借対照表)
- CF(キャッシュフロー計算書)
これを家計に置き換えると、お金の状態が驚くほど整理されます。
なぜ家計に財務3表が必要なのか
お金の不安は、大きく分けると3種類あります。
- 今月は大丈夫か(短期)
- 貯金は足りているか(中期)
- 将来まで耐えられるか(長期)
この3つを、それぞれ別の表で見るのが財務3表です。
① PL(損益計算書)|毎月の家計を見る
PLは、毎月の収支を表します。
家計に置き換えると、
- 収入:給与・副収入
- 支出:生活費・固定費・変動費
「今月、黒字か赤字か」を見る表です。
PLで分かること
- 毎月いくら残る家計なのか
- 生活水準が合っているか
- どの月が苦しくなりやすいか
PLは、日常の安心感を作る表です。
② BS(貸借対照表)|家計の体力を見る
BSは、今ある資産と負債をまとめた表です。
家計では、こう考えます。
資産
- 預貯金
- 投資資産
- 不動産(評価額)
負債
- 住宅ローン
- 自動車ローン
- 教育ローン
BSで分かること
- いまの貯蓄体力
- 借金が重いか軽いか
- 何かあったときに耐えられる期間
BSは、将来への耐久力を見る表です。
③ CF(キャッシュフロー)|お金の流れを見る
CFは、お金がどう動いたかを見る表です。
家計では、
- 生活で使ったお金
- 貯蓄に回ったお金
- 投資や大きな支出
を整理します。
CFを見ると、
- 黒字なのにお金が増えない理由
- 貯金できない原因
- 投資が家計を圧迫していないか
が分かります。
CFは、お金が残らない理由を説明する表です。
家計版・財務3表の作り方(シンプルでOK)
STEP① PLを作る(1か月分)
- 手取り収入
- 月の支出合計
細かい内訳は不要。合計だけで十分です。
STEP② BSを作る(現時点)
- 預貯金・投資額
- ローン残高
これも、ざっくりでOK。
STEP③ CFを確認する
- 今月、貯金はいくら増えたか
- 大きな支出や投資はあったか
PLとBSをつなぐ意識を持つ。
財務3表をどう使うか(ここが一番大事)
財務3表は、管理のための道具ではありません。
判断のための道具です。
① ライフプランとつなぐ
- PL:毎月どれくらい余力があるか
- BS:イベントに耐える体力があるか
- CF:無理な流れになっていないか
これを見ることで、
- 家を買っていいか
- 投資を増やしていいか
- 保険が必要か
を、感情ではなく構造で判断できます。
② 不安の種類ごとに、見る表を決める
- 毎月が苦しい → PL
- 将来が不安 → BS
- お金が残らない → CF
不安が出たとき、どこを見ればいいか分かっている。
それだけで、悩む時間が減ります。
③ 変化があったら、更新する
- 収入が変わった
- 家族構成が変わった
- 大きな買い物をした
完璧に作り直す必要はありません。少し直すだけで十分です。
財務3表は、家計以外でも役立つ
財務3表は、家計専用の道具ではありません。
数字で状況を整理し、判断する場面なら、どこでも使えます。
働き方・キャリアの判断
- 転職して大丈夫か
- 副業を始められるか
- 独立は現実的か
PL・BS・CFを見ることで、気持ちではなく現実で判断できます。
投資・資産形成の判断
- 家計を壊さないか
- 生活に影響しないか
投資を、家計の一部として扱えるようになります。
大きな決断の前の整理
- 住宅購入
- 起業・独立
- 地方移住
最悪のケースと、耐えられる期間を冷静に見積もれます。
財務3表が作れる人の強み
財務3表が作れる人は、数字が得意な人ではありません。
状況を構造で説明できる人です。
だから、
- 家計
- 投資
- 働き方
- 人生の選択
すべてに一貫した判断軸を持てます。
まとめ|財務3表は「人生の判断軸」になる
財務3表は、
- 難しい専門知識ではありません
- 投資家向けの話でもありません
家計を、人生を、落ち着いて判断するための共通言語です。
まずは、家計をPL・BS・CFに分けてみる。それだけで、お金の見え方も、選択の仕方も、確実に変わります。
資産の増やし方についても、感覚ではなく、自分の家計に合った形で考えられるようになるはずです。
株式投資の始め方については、基礎から整理した記事も参考にしてみてください。

