失敗しない家づくりとは?
住宅メーカーはどう選ぶの?
この記事では、こんな疑問にお答えします。
住宅展示場で、住宅会社の営業マンから
家を見せられた時、あなたはどこを見ますか。
外見だけになっていませんか。
家族が安全で健康的な暮らしができる家は
どんな家でしょう。
私は家を建てようと決意して
最初に中古住宅を見にいきましたが
どこをみたらよいのか、わからなかったです。
家の良い悪いは外観だけではありません。
家の性能を見極めましょう。
家の性能とは断熱性・気密性・換気に
優れていることです。
この3つを備えている家は
快適な住み心地をもたらし
省エネ性能が高く、耐久性、
メンテナンス性にも優れます。
記事のポイント
断熱・気密の優れた技術をもつ
住宅メーカーを選ぶ。
本記事は下記の書籍を元に作成しました。
書籍:トクする家づくり損する家づくり
(著者:柿内 和徳、川瀬 太志)
トクする家づくり 損する家づくり 人生最大の買い物で後悔しないために 賢くマイホームを建てるコツ [ 柿内和徳 ] 価格:1,650円 |
断熱性・気密性・換気
家の性能とは、断熱性、気密性、換気の性能に
優れていることです。
断熱性・気密性・換気は相互作業があり、
三つともに優れていないと相乗的な効果は望めず、
家の中に快適な空間は生まれません。
断熱性
断熱性の高い家では室温が外気温の影響を
受ける程度が小さくなります。
住宅は、屋根・外壁・窓を通じて
室内と室外の間で熱の交換が起こりますが、
優れた断熱材を使うことで、
防ぐことができます。
その結果、冷暖房の効率がよくなります。
断熱性を表す数値
・Q値(熱損失係数)
・UA値(外皮平均熱貫流率)
・経産省の省エネ住宅の最新基準ZEH
(ネットゼロエネルギーハウス)
気密性
気密性の高い家は
家の中の空気と外の空気が
厳重に遮断されています。
隙間があまりに多くて気密性が低いと
いくら高断熱しても、エネルギーのロスが
大きくなってしまいます。
どれほど精密に設計・施工された住宅でも、
施工段階で細かい隙間がどうしてもできます。
完全に密閉された家というものはまずありません。
気密性を表す数値
・C値(隙間相当面積)
換気
換気性能は、汚れた空気を排出するために、
不可欠です。
24時間換気が標準になりました。
室内の換気が機能するかどうかは、
気密性、断熱性に大きく左右されます。
住宅メーカー選びの基準
断熱・気密の優れた技術をもつ住宅メーカーを
選ぶことは大切な家族の健康を守ることに
繋がります。
住宅メーカーへ質問し、実力を見極めましょう。
家の性能チェック項目
■UA値はいくつ?
■C値はいくつ?
■ZEHビルダーに登録しているか?
■使用するサッシの素材は?
■サッシのガラスの種類は?
■断熱素材は?
■基礎の工法は?
■基礎・床に関する断熱方法は?
■UA値はいくつ?
断熱性能がわかる数値が
UA値(外皮平均熱貫流率)です。
熱損失量の合計を、建物の外皮面積で割って
求めます。
外皮面積とは、外気に接する部分の面積の合計で、
換気は含みません。
数値が小さいほど
断熱性が高い(冷暖房した空気を逃がしにくい)
ということです。
実測値ではなく
あくまで机上の計算で算出される理論値です。
UA値(外皮平均熱貫流率)
=建物から逃げる熱量(W/K)/外皮表面積(㎡)
<基準>
①0.56以下(G1基準クリア―)
②0.56~0.6(ZEH基準クリアー)
③0.6~0.87(2020年基準クリア―)
■C値はいくつ?
どのくらいの隙間までなら
断熱性が損なわれずに済むのか。
住宅の気密性を数値化した基準が
C値(隙間相当面積)です。
住宅全体の隙間面積を
延べ床面積で割って計算します。
値が小さいほど
気密性が高いことを意味します。
実際には家全体の隙間の合計は
設計図上の数値では計算できないので、
C値は理論値ではなく実測値になります。
C値(床1㎡あたりの隙間面積)
=家全体の隙間の合計(㎠)/建物の延べ床面積(㎡)
<基準>
1.0以下
多くの専門家が必須だと考えているレベル、
C値1.0なら、その家の隙間を全部集めると
ハガキ1枚分の面積になる。
C値の測定を行うタイミングは、
内装工事が終わり
壁紙などがまだ貼られていない段階です。
費用は高くても5万以内、
所要時間は半日くらいです。
内装工事の仕上げ前にC値を測定することと、
その結果が悪ければC値を1以下にするための
改善工事をするということを、
契約前に必ず確認しておきましょう。
■ZEHビルダーに登録しているか?
ZEHビルダーに登録しているか
省エネに対する住宅メーカーの意識を
確認することができます。
住宅の省エネに関する基準を知りましょう。
自分はどの基準の家を建てるか見定めます。
出典:資源エネルギー庁ウェブサイト
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/housing/index.html
■使用するサッシの素材は?
■サッシのガラスの種類は?
家には外壁、窓、天井と屋根、床、換気の
熱の出入り口が5か所あります。
建物の中で、最も熱が逃げやすいとされているのが窓です。
窓はガラスと窓枠(サッシ)でできていますが、
どちらの断熱性も重要です。
使用するサッシの素材
<基準>
・樹脂製 〇
・木製 〇
・アルミ樹脂複合 △
サッシのガラスの種類
<基準>
・Low-E複層ガラス 〇
・複層ガラス △
窓と窓枠の断熱は重要です。
家を建てるときに意外と
見落としている人が多いので、
しっかり確認しましょう。
窓に限らず、断熱のリフォームは
非常にお金がかかるので、
最初に投資しておくことがお勧めです。
■断熱素材は?
どんな断熱材を、どんなふうに入れているか。
採用すべきなのは隙間をまったく出さずに
施工ができる断熱材です。
中途半端な断熱は家の寿命を縮めます。
断熱素材
<基準>
・ウレタン製パネル 〇
・セルロースファイバー(JIS品) 〇
・厚い外張り断熱 〇
■基礎の工法は?
■基礎・床に関する断熱方法は?
家は建物と基礎によってできています。
基礎とは、建物の荷重を支えるための下部構造で、
地盤と建物をつなぐ大切な土台です。
この基礎の品質が家の耐久性や耐震性を決め、
断熱性能も大きく左右します。
基礎の工法
<基準>
・ベタ基礎 〇
・布基礎 ×
床下の空間を完全に塞いでしまうのが
基礎断熱です。
基礎断熱とは床下に断熱材を施工せず、
建物の外周に面した基礎立ち上がりに
板状の断熱材を施工し、
床下換気口を設けない工法のことです。
まとめ
いい家の条件とは、資産価値の高いことです。
資産価値の高い家とは、耐久性とデザインに優れ、
省エネ性能が高く、メンテナンスが最小限で
済む家のことです。
これらの条件の中で最も重視したいのは
省エネ性能で、断熱性・気密性・換気の性能に
優れていることです。
トクする家づくりのご参考にしてください。
エネルギーを創り出す太陽光発電について
以下の関連記事もご参考までに。
以上です。
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